■「モナコ」と「ボルシア・ドルトムント」は、「モナコ」にとっていい組み合わせ?
モナコの強みは、ベスト16のマンチェスター・シティ戦でゴールを決めたFWキリアン・ムバッペだ。彼はフランスサッカー界以外では未知の存在であったが、マンチェスター・シティを敗退に追いやる貴重なゴールを決めてからは“ティエリ・アンリ2世”とも目されるまでになった。
その上で、モナコは今回おそらく最も戦いやすい相手との対戦を引き当てたと言えるだろう。モナコの準々決勝の相手はボルシア・ドルトムントである。仮にモナコがユヴェントスやレスターと戦うことになれば、ムバッペがどこまで通用するか分からない。ましてやバイエルン・ミュンヘンやバルセロナが相手となればムバッペのプレー以前の問題である。しかしドルトムントはひとたび失点してしまうとその影響をもろに受けてしまうチームだ。ムバッペがうまくペースを掴めば、ドルトムントの試合運びを多いに狂わせることができる。
それにモナコにはFWベルナルド・シルバもいる。FW陣の活躍によってはドルトムントを簡単に打ち負かす試合展開もあり得そうだ。
■「バルセロナ」は「ユヴェントス」相手に、苦戦が予想される
”MSN”と称されるリオネル・メッシ、ネイマール、ルイス・スアレスの3人は、ルイス・エンリケ率いるバルサが今季のチャンピオンズリーグであげた26ゴールのうち18ゴールを記録している。ベスト16の2ndレグでパリ・サンジェルマンに6-1で勝利したことで、今季のチャンピオンズリーグで得点数のトップに躍り出た。
ただし、いくら攻撃陣の破壊力が抜群だったとしても、チームとして絶対的な存在とは言い切れない。PSG戦の大逆転勝利は歴史に残る名シーンとなったが、視点を変えれば極限まで追い込まれた状況だったということだ。
そんな中、バルサの準決勝の相手はベスト8に残ったクラブの中で最も組織化されたチーム、ユヴェントスである。特にユヴェントスの守備は逸脱で、今季のチャンピオンズリーグでここまでわずか2失点しかしていない。GKジャンルイジ・ブッフォンは一時の不調から脱していつも通りの神がかったセーブを披露していて、DFレオナルド・ボヌッチは安定したバックラインを統率している。バルセロナがこの強力な守備陣を前に点を奪えないとなると、それは一気に準々決勝敗退に迫ることを意味するだろう。
それにFWパオロ・ディバラを中心に躍動する攻撃陣も、ユヴェントスの大きなアドバンテージだ。ユヴェントスはマキシミリアーノ・アッレグリ指揮のもと、真のイタリア王者へと変貌を遂げている。サッカー界の強者が変わるかもしれない、大きな試合になるかもしれない。
果たしてどのチームが4強へと駒を進めることができるのか。いずれにせよ、どの試合も目が離せない展開となるであろう。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170411-00000020-goal-socc http://tabwekia.xyz/