【ハンギョレ】全斗煥・朴槿恵“氏”VS“前大統領”…呼称が論議に[4/9]

朴槿恵前大統領が3月30日夕方、ソウル中央地検に入ろうとしている
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全斗煥(チョン・ドゥファン)・朴槿恵(パク・クネ)2人の前(元)職大統領を「前大統領」と呼ぶべきか「氏」と呼ぶべきか、呼称をめぐり論議が起きている。憲法に違反する手段を動員し大統領になった全氏と憲法に違反する職務遂行で弾劾された朴氏を「前大統領」と呼ぶことは不当だというのが批判者たちの論理だ。

「前職大統領の礼遇に関する法律」は、在職中に弾劾決定を受け退任した場合▽禁固以上の刑が確定された場合▽刑事処分を回避する目的で外国政府に逃避先または保護を要請した場合▽大韓民国の国籍を喪失した場合、には前職大統領としての礼遇を受けることはできないと定めている。

全斗煥氏は2番目ケースに該当する。全氏は1997年4月大法院(最高裁)で反乱(内乱)首魁罪と内乱目的殺人罪など何と13の罪目で有罪が認められ、無期懲役が確定したので前職大統領としての礼遇を受ける資格はない。

彼は金泳三(キム・ヨンサム)政権末に赦免され復権したが、残刑免除と公民権回復のみが対象になっただけだ。

この法律の条項には、前職大統領礼遇資格を剥奪された大統領の呼称に関する規定はない。「全斗煥前大統領」または「全斗煥氏」と呼んでも法律上は誤りではない。

かつて全斗煥盧泰愚(ノ・テウ)二人の前(元)職大統領に対する実刑が確定した時、多くの新聞は「全氏無期・盧氏17年懲役確定」などと“氏”を付けて実刑確定のニュースを伝えた。

朴槿恵(パク・クネ)前大統領は、前職大統領礼遇資格剥奪の一番目の項目に該当するが、まだ多くの言論は「朴前大統領」と呼んでいる。

礼遇反対派は、実刑や弾劾が確定した前職大統領を「前大統領」と呼ばないことがむしろ大枠で見て法の精神に符合すると見る。

クォン・ヨングク弁護士は「12・12軍事クーデター、5・18光州(クァンジュ)虐殺で憲法体系を破壊する重大犯罪を犯した全斗煥に“前大統領”という呼称を付けることは形式的に前職大統領資格を容認するので社会正義に反する」とし「憲政蹂躪の形態は違うが古い法秩序を破壊し不法に国政を運営して弾劾され拘束されたので“朴槿恵前大統領”と呼ぶことも誤り」と話した。

通常、“氏”という呼称は、人を高めたりもてなす際に使う言葉だが、むしろ呼称に“感情的表現”を自制することの方が彼らに対する批判の受容性を高めるという指摘もある。

イ・サンガプ弁護士は「前職大統領の職責を持ったという過去の事実に基づいて、そのまま前大統領だと呼んでも誤りではない。むしろ朴前大統領と節制して表現することが、国政壟断という批判の目的をより高めることができる」と話した。

韓国ハンギョレ新聞社 光州/チョン・デハ記者
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/27019.html
韓国語原文入力:2017-04-09 16:25

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