【森友学園】森友問題の要所には必ず、アッキーの影 昭恵首相夫人「主犯説」を追う

安倍昭恵首相夫人にまた新たな“疑惑”が浮上した。森友学園に大甘査定をした大阪府私学審議会の会長と昭恵氏は、実は面識があったのだ。
さらに「第2の森友疑惑」とされる学校法人との新たな“接点”も見つかった。要所に必ず現れる昭恵氏の「主犯説」を追う。

大阪府私学審議会は、財政面が懸念されていた森友学園の小学校新設について、条件付きで「認可適当」と大阪府に答申したことで問題視された。
そのトップが昭恵氏と会って、どんな会話をしたのか。

“疑惑”の舞台は奈良学園大学信貴山グラウンドで開催された親子向けスポーツイベントだ。
主催者の一般社団法人「重心道」の顧問を務める昭恵氏が2015年9月4日、ゲストとして参加していたが、私学審議会会長の梶田叡一氏も同席していたのだ。

奈良学園大の学長だった梶田氏は、森友学園の小学校の設置認可申請について審査する責任者だ。

梶田氏を直撃し、昭恵氏との関係について尋ねた。

「大学のグラウンドが空いている時はいろんな人が使っている。私は普段、誰が使ってるのか知らないが、事務局長に『昭恵さんが来ておられるので、挨拶に行ってくれ』と言われて行ったんですよ。
それで名刺交換した。そりゃ学長として挨拶しに行かなあかんでしょう。社会人としての常識として。昭恵さんとはその時が初対面で、(それ以降も)関係者含めて一切連絡を取っていません」

この翌5日、昭恵氏は大阪の森友学園に行き、小学校の名誉校長に就任し、講演を行った後、籠池泰典氏に「100万円の寄付金」を手渡したとされる(昭恵氏は否定)。
日時も場所もいかにもタイミングが悪い。当日、2人はどんな会話を交わしたのか。

「昭恵さんに『重心道って何ですか?』と多分聞いたと思う。そしたら、ちゃんとした答えが返ってこなくて、横にいた人が説明してくれた。かみ合った会話はできなかった」(梶田氏)

森友学園の件については、会話には出なかったと言い切った。

府議会でも申し上げたが、一切の過失はない。そもそも、森友学園の小学校の条件付き認可適当は、まったく認可じゃないのよ。途中で条件に合わなければ即、認可取り消しになる。
あるいは認可保留になる。ただ、当時の段階では認可しないという積極的な理由がないから、一応ゴーだったけど。最後に認可基準に合ってなければアウトだからね」

梶田氏はこう「認可適当」と判断した背景をまくし立てた。しかし、学校用地は「自己所有」を原則とする府の審査基準を満たさないまま答申を出したことは、異例といわれている。

翌日に昭恵氏が「瑞穂の國記念小學院」の名誉校長に就任したことを伝えると、梶田氏は神妙にこう答えた。

「次の日に? そういうことですか。(疑惑を持たれるのは)そりゃわかるわ。はっきり言うと、昭恵さんが教育勅語に興味あることも全然知らなかったし、幼稚園に興味あることも知らなかった。
名誉校長になったのもずいぶん後になって聞いた。その年の12月じゃないかな。定例の審議会の時に聞いたんじゃないかな」

梶田氏は突然降って湧いた“疑惑”に対し、恨み節も口にした。

「もう腹立たしいよ。こんなアホなことにはまりこむと。私は日本会議とも関係ないし、籠池さんとも面識はない」

15年9月3日から5日までの3日間は、森友学園問題をめぐる国有地取引の深層を解く鍵となる。9月3日は安倍首相が当時の財務省理財局長だった迫田英典氏と面会。
4日は、近畿財務局で国土交通省大阪航空局と、森友学園から校舎の建設を請け負った業者らが国有地の地下埋設物の撤去費用をめぐって交渉を行った。

また、当日は安倍首相が安保法制の国会審議を欠席し、大阪入り。読売テレビの情報番組に出演した。加えて昭恵氏が私学審議会の会長に会っていたというから、単なる偶然にしてはできすぎた話に思える。
あまりにも時宜にかなっているだけに、昭恵氏の“主犯説”が持ち上がったが、真相は藪の中だ。 ※続く

配信 (更新 2017/4/11 07:00)

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